地形図の出題はここを見る|等高線・縮尺・土地利用・地図記号

地形図の読み方を学ぶ中学受験社会のイメージ

尾根と谷を取り違える・等高線の根拠を説明できない状態を見直す

尾根と谷は、川・標高・等高線の順に見分ける

地形図の問題では、等高線の曲がり方だけを見て、谷と尾根を取り違えてしまうことがあります。図を眺めているうちに時間が過ぎ、選択肢を雰囲気で選ぶと、理由を聞かれたときに説明できません。

尾根と谷を見分けるときは、最初から等高線の形だけを暗記しようとするのではなく、まず川が通る低い場所を確認し、次に周囲の標高、最後に等高線の曲がり方を合わせて判断します。

尾根と谷を見分けるときの順番

1. 川
2. 標高
3. 等高線
4. 縮尺
5. 土地利用・地図記号

谷と尾根を先に押さえたうえで、設問に必要な縮尺、土地利用、地図記号を確認します。地形図全体を見るときの順番は、後半で別に整理します。

この記事で確認すること

  • 谷と尾根の見分け方
  • 川・標高・等高線を見る順番
  • 図や問題を見ながら確認するポイント
  • 地形図全体を見る順番
  • 縮尺の基本的な計算例
  • 土地利用や地図記号との結びつけ方
  • 答えの根拠を一文にする方法
  • 読んだ後に確認する関連ページ

谷と尾根を見分けるときは、先に川と標高を見る

最初の答え

「等高線がどちらへ曲がっているか」だけで覚えると、図の向きが変わったときに混乱しやすくなります。まず川が流れる低い場所を探し、その周りの標高がどう変わるかを見ます。

見る場所 谷の考え方 尾根の考え方
川が通る低い場所をまず確認する 川そのものではなく、高い部分の張り出しを見る
標高 周囲より低く、両側が高くなっている場所を確認する 周囲より高い部分が低い方へ続いているかを見る
等高線 低い場所に向かうくぼみとして確認する 高い部分が低地側へ伸びる形として確認する
説明の仕方 川が通り、両側の標高が高いため谷である 高い部分が低い方へ張り出しているため尾根である

図や問題を見ながら確認するときのポイント

地形図や問題図が手元にある場合は、川・標高・等高線を別々に見るのではなく、同じ場所で重ねて確認します。

  • 川が通っている場所は、周囲より低い場所として確認する
  • 川の両側で標高が高くなっていれば、谷として考える
  • 高い部分が低い方へ続いていれば、尾根として考える
  • 最後に等高線の曲がり方を見て、判断が合っているかを確かめる

答えの根拠にするときの言い方

「この場所は川が通り、周囲より標高が低いため谷である」「この場所は高い部分が低地側へ続いているため尾根である」のように、図で見た情報と判断を一文でつなぎます。

地形図の問題で毎回迷う場合

谷と尾根、縮尺、川の向き、土地利用を実際の問題で確認したい場合は、地形図の読み取りを扱う中学受験社会単発講座の内容も確認できます。まず本文で考え方を整理し、問題図で同じ順番を使えるかを確認する流れです。

地形図で最初に見るところ

基本確認

谷と尾根を確認したあとは、地形図全体を見る順番をそろえます。ここでの順番は、地形図全体を読むときの流れです。谷と尾根を見分けるときは前の章のように川・標高・等高線を優先し、地形図全体を読むときは縮尺・等高線・川から地域の広がりをつかみます。

目的 最初に見る情報 理由
谷と尾根を見分けたい 川、標高、等高線 低い場所と高い部分の張り出しを判断するため
地形図全体を読みたい 縮尺、等高線、川 地域の広がり、高低差、地形の大枠をつかむため
設問に答えたい 設問で問われている条件 距離、傾斜、土地利用、施設など、必要な情報だけを見るため
見る項目 確認すること 判断につながること
縮尺 地図上の長さが実際にはどれくらいか 距離や地域の広がりを考える
等高線 間隔、曲がり方、標高の変化 傾斜、谷、尾根、平地を考える
標高の変化、谷との関係、合流地点 上流・下流や低い場所を確認する
土地利用 田、畑、果樹園、市街地、森林 平地・斜面・水との関係を考える
地図記号 学校、神社、寺院、工場、役所など 設問で問われる施設や地域の特徴を確認する

設問を先に読むことも大切です

距離を問われているなら縮尺、傾斜を問われているなら等高線、施設の位置を問われているなら地図記号を重点的に見ます。見る順番を決めたうえで、設問に必要な項目へ時間を使います。

問題を解くときは、設問から地形図へ戻る

解く順番

地形図の読み方を知っていても、実際の問題では見る場所が多く、確認する順番が毎回変わりやすくなります。問題を解くときは、先に設問で問われている内容を確認し、そのあとで地形図の情報へ戻ります。

1
設問の条件を確認する

距離、方位、傾斜、土地利用、施設の位置など、何を答える問題かを先に確認します。

2
川・標高・等高線を見る

谷と尾根、川の流れ、高低差、傾斜を確認し、地形の大まかな特徴をつかみます。

3
土地利用・地図記号を結びつける

田、畑、果樹園、市街地、道路、施設の位置を、地形や設問の条件と合わせて確認します。

設問で問われやすいこと 最初に見る情報 答えにする前の確認
谷と尾根 川、標高、等高線 川が通る低い場所か、高い部分の張り出しかを説明できるか
実際の距離 縮尺、地図上の長さ cm、m、kmの単位をそろえているか
傾斜の急な場所 等高線の間隔 狭い場所と広い場所を比べているか
川の流れる向き 川沿いの標高、等高線 高い方から低い方へ流れることを使っているか
集落や田の位置 平地、川、土地利用 地形と水の利用を結びつけて説明できるか
施設や地域の特徴 地図記号、道路、周辺の土地利用 設問に関係する記号だけを確認しているか

読む順番が毎回変わる場合は、復習方法も見直す

毎回違う場所を見て迷う場合は、間違えた問題に「最初に見るべきだった情報」を残すと、次の問題で確認する場所がそろいやすくなります。復習の残し方は、中学受験社会ノートの作り方と復習整理法でも確認できます。

地形図のどこでつまずいているか

チェックリスト

当てはまる項目を確認すると、次に見直すべき内容を判断しやすくなります。

  • 谷と尾根を等高線の形だけで判断して取り違える
  • 地図記号を一つずつ確認して時間が足りなくなる
  • 等高線を見ても、傾斜や高低を説明できない
  • 川の上流と下流を標高から判断していない
  • 集落がその場所にある理由を説明できない
  • 問題によって見る場所が変わってしまう
  • 選択肢を消した理由を言葉にできない
  • 縮尺計算で単位を間違える

地形図を読んだあとに確認する内容を選ぶ

目的別案内

谷と尾根の見分け方を確認したあと、次に見るページはつまずき方によって変わります。地形図の読み取りを続けるだけでなく、復習方法、漢字ミス、社会全体の悩みも合わせて整理できます。

見落としを次の問題で減らしたい

等高線、縮尺、土地利用など、見落とした情報を記録に残す方法を確認します。

中学受験社会ノートの作り方と復習整理法を確認する

地理・歴史・公民の悩みから記事を探したい

地形図以外にも、社会の勉強でつまずきやすい内容を悩み別に確認したい場合。

地理・歴史・公民の学習上の悩みから記事を探す

記述や用語の漢字ミスも多い

地形図の根拠は分かっていても、地名や地理用語の書き間違いで失点しやすい場合。

中学受験社会の間違えやすい漢字を確認する

社会全体の見方を確認したい

地形図だけでなく、中学受験社会をどのように読み取り、考え、説明するかを知りたい場合。

中学受験社会専門塾「令和」の特徴と指導内容を確認する

継続して社会全体を見直したい

地理・歴史・公民でも、根拠を説明する練習を続けたい場合。

中学受験社会本科講座の内容を確認する

講座の違いを先に整理したい場合

地形図だけを確認するか、社会全体を継続して見直すか迷う場合は、本科・単発・オンライン講座の違いを先に確認できます。

よくある原因と見直し方

原因別確認

谷と尾根を等高線の形だけで覚えている
  • 状態:等高線の曲がり方を見ているが、谷と尾根を取り違える
  • 原因:川が通る低い場所や周囲の標高を確認せず、形だけで判断している
  • 見直し:川、標高、等高線の順に見て、低い場所なのか高い部分の張り出しなのかを説明する
地形図の情報をすべて読もうとする
  • 状態:設問に関係しない記号まで確認し、時間が足りなくなる
  • 原因:先に設問の条件を整理せず、図全体を細かく読んでいる
  • 見直し:設問を確認したうえで縮尺を見て、図全体を読む問題か、一部を詳しく見る問題かを判断する
等高線が模様に見えている
  • 状態:線を追っているが、谷・尾根や傾斜を判断できない
  • 原因:等高線の間隔や標高を見ず、形だけを眺めている
  • 見直し:線がこみ合う場所は傾斜が急、間隔が広い場所は傾斜が緩やかと考え、川や標高の数字も合わせて確認する
集落や交通を一般知識だけで考える
  • 状態:「集落は川の近く」などの知識だけで選択肢を決める
  • 原因:平地、傾斜、水、交通の条件を図から確認していない
  • 見直し:地形、川、交通、土地利用の順に理由をつなぎ、図にある情報だけで説明できるかを確認する

谷・尾根・縮尺・川の向きを具体例で確認する

読み取り例

谷と尾根は川と標高を合わせて見る

谷と尾根は、等高線の曲がり方だけを暗記すると取り違えやすくなります。まず川が通る低い場所を確認し、周囲の標高がどちらへ高くなるかを見ます。川が通り、両側が高くなっている場所は谷です。尾根は、山地の高い部分が低い方へ張り出している場所です。

確認する順番

  1. 川が描かれている場所を探す
  2. 周囲の標高を確認する
  3. 川の両側が高くなっているかを見る
  4. 高い部分が低地側へ続く場所を尾根として確認する

等高線の間隔から傾斜を判断する

等高線は、同じ高さの地点を結んだ線です。隣り合う等高線の間隔が狭い場所では、短い水平距離の間に高さが大きく変わるため、傾斜が急になります。間隔が広い場所は、高さの変化が緩やかです。

判断の言い方

「東側は等高線の間隔が狭いため、西側よりも傾斜が急である」のように、見た情報と判断を一文でつなぎます。

川は標高の高い方から低い方へ流れる

川の流れる向きは、川の線だけではなく、川沿いの標高を比べて判断します。上流側ほど標高が高く、下流側ほど低くなります。支流が合流する場所では、合流後の川がより低い方へ続いているかも確認します。

2万5千分の1地形図の縮尺計算

2万5千分の1地形図では、地図上の1cmが実際の2万5千cmに当たります。

25,000cm ÷ 100 = 250m

したがって、地図上の1cmは実際の250mです。地図上で4cmなら、250m × 4 = 1,000mとなり、実際の距離は1kmです。

道路や川が曲がっている場合は、問題文で直線距離を求めるのか、経路に沿った距離を求めるのかも確認します。

地形図の読み方を学習として定着させる3段階

学習の進め方

前の章では、問題を解くときの確認順を整理しました。ここでは、地形図の読み方を普段の学習で身につけるために、何を順に練習するかを確認します。

1
地形を大きくつかむ
  • 川で谷と低い場所を確かめる
  • 等高線で高低と傾斜を見る
  • 縮尺で地域の広がりを確認する
2
人の暮らしと結びつける
  • 田・畑・果樹園と地形を見る
  • 集落が平地や交通路とどう結びつくか考える
  • 道路が谷沿いか、尾根を越えるかを確認する
3
根拠を一文にする
  • 図から読み取った事実を書く
  • その事実から分かることを書く
  • 選択肢と一致するか確認する
読み取った情報を答えの根拠に変える例
図から読む情報 考えられること 根拠の言い方
川が通り、両側が高い 谷である 川が通り、周囲より標高が低いため谷に当たる
高い部分が低地側へ続く 尾根である 高い部分が低い方へ張り出しているため尾根に当たる
等高線の間隔が広い 傾斜が緩やかである 等高線の間隔が広いため、比較的平らな土地である
川沿いに低い土地が続く 谷が形成されている 川が流れ、周囲より標高が低いため、谷に当たる
平らな土地に田が広がる 水を利用しやすい土地である 平地に田がまとまっているため、水田として利用されている
道路が谷沿いに続く 急な高低差を避けている 道路が等高線を何本も横切らず、谷沿いに続いている
集落が川より少し高い場所にある 水を利用しながら低地を避けている可能性がある 川に近く、周囲より少し高い平地に集落がある

根拠を一文にできない場合

答えは合っていても説明できない場合は、図から読んだ情報をノートに残す練習が必要です。地形図で見落とした情報の残し方は、中学受験社会ノートの作り方で確認できます。

ミニ問題で読み方を確認する

理解度確認

問題1

川沿いの地点Aが標高120m、地点Bが標高80mの場合、川はどちらからどちらへ流れると考えられますか。

答えと考え方を見る

答え:地点Aから地点B

川は標高の高い方から低い方へ流れるため、標高120mの地点Aから標高80mの地点Bへ流れると判断します。

問題2

地形図の東側は等高線の間隔が狭く、西側は広くなっています。傾斜が急なのはどちらですか。

答えと考え方を見る

答え:東側

等高線の間隔が狭い場所ほど、短い距離で標高が大きく変化するため、傾斜が急です。

問題3

地図上の距離が3cmで、縮尺が2万5千分の1の場合、実際の距離は何mですか。

答えと考え方を見る

答え:750m

2万5千分の1地形図では、地図上の1cmが実際の250mです。250m × 3 = 750mと計算します。

答えだけでなく、見た場所も残す

答えが合っていても理由を説明できなかった場合は、「等高線の間隔を見た」「標高の数字を比べた」のように、判断に使った場所を一文で書きます。答えと根拠を分けて残すと、別の地形図でも同じ考え方を使いやすくなります。

よくある誤答と直し方

問題別確認

誤答1:谷と尾根を取り違える

原因:等高線の曲がり方だけで判断し、川や標高を見ていない。

直し方:先に川が通る低い場所を谷として確認し、周囲の高い部分との違いを見ます。

誤答2:集落は川のすぐそばにあると考える

原因:川との距離だけを見て、標高や平地の広がりを確認していない。

直し方:等高線を見て、川に近くても低すぎない平らな場所かを確認します。

誤答3:道路は近い経路を通ると考える

原因:傾斜を見ず、道路の線だけを追っている。

直し方:谷沿いに進んでいるか、等高線を何本も横切っているかを確認します。

誤答4:計算結果の単位を間違える

原因:cm、m、kmを途中で混在させている。

直し方:最初に地図上の1cmが実際の何mかへ直してから計算します。

記述で点を落とす場合は、漢字も別に確認する

地形図の読み取りができても、地名や地理用語の漢字で点を落とすことがあります。書き間違いが多い場合は、中学受験社会の間違えやすい漢字も合わせて確認してください。

家庭での練習方法

家庭学習

1回15分で行う場合
  • 最初の3分:川・標高・等高線を言葉にする
  • 次の8分:縮尺・土地利用・地図記号を設問と合わせる
  • 最後の4分:答えの根拠を一文でまとめる
ノートに残すこと
  • 見落とした情報
  • 判断を間違えた理由
  • 正しい答えの根拠
  • 次に最初に確認する場所

社会全体の学習の見方も確認したい場合

地形図のように、図や資料から根拠を読み取る問題は、地理だけでなく社会全体の学習にもつながります。中学受験社会をどのように見直すかを知りたい場合は、中学受験社会専門塾「令和」の特徴と指導内容も確認できます。

問題演習で地形図を確認したい場合

単元別確認

読み方を理解していても、問題図を前にすると谷・尾根や縮尺の判断に迷う場合は、実際の問題を使った確認が必要です。

地形図だけを確認したいのか、社会全体の読み取りを続けて見直したいのかによって、確認先は変わります。

谷と尾根を取り違える

川、標高、等高線をどの順番で見るか、問題図の中で確認したい場合。

縮尺計算に時間がかかる

単位をそろえ、地図上の距離から実際の距離へ直す練習が必要な場合。

記述の根拠が弱い

地形・川・交通・土地利用をつなげて説明する練習が必要な場合。

地形図の読み方に関するFAQ

よくある質問

谷と尾根は等高線の曲がる向きだけで見分けられますか?
曲がり方だけで覚えると、図の向きが変わったときに取り違えやすくなります。川が通る低い場所、周囲の標高、等高線の曲がり方を合わせて判断します。
川の流れる向きはどう判断しますか?
川沿いの標高を比較します。川は標高の高い方から低い方へ流れます。標高の数字がない場合は、等高線や谷の形、支流の合流後に川が続く方向も確認します。
地図記号は全部覚えるべきですか?
基本的な地図記号は覚える必要があります。ただし、問題を解くときにすべての記号を最初から探す必要はありません。川・標高・等高線・縮尺・土地利用を見たうえで、設問に関係する記号を確認します。
2万5千分の1地形図では、地図上の1cmは実際の何mですか?
地図上の1cmは実際の25,000cmです。25,000cmをmへ直すと250mになるため、地図上の1cmは実際の250mです。
2万5千分の1と5万分の1では何が違いますか?
2万5千分の1地形図では、地図上の1cmが実際の250mです。5万分の1地形図では1cmが実際の500mです。同じ大きさの紙面なら、5万分の1の方が広い範囲を表します。
田・畑・果樹園は地形とどう結びつけますか?
地図記号だけで判断せず、等高線や川との位置関係を見ます。田がまとまる場所では平地や水との関係を、畑や果樹園では平地か斜面かを確認し、図から読み取れる条件を答えの根拠にします。

次に確認する内容を目的別に選ぶ

地形図の読み方を確認したあとに残った課題に合わせて選んでください。

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地理分野は「どこに何があるのか」「どこで何が行われているのか」を正しく理解することに尽きます。したがって「場所」つまり「地図」をベースにおいて理解を進めないと、きちんと知識を積み上げることが出来ません。当塾では、常に「どこ」というポイントに軸足を置きながら、様々な事象・現象を正しく理解させるように指導を行っていきます。