地形図の出題はここを見る|等高線・縮尺・土地利用・地図記号

地形図の処理が遅い・答えの根拠を説明できない状態を見直す

地形図は、縮尺・等高線・川・土地利用・地図記号の順に見る

地形図の問題では、記号や等高線が多く、どこから見ればよいか分からなくなることがあります。図を眺めているうちに時間が過ぎ、選択肢を雰囲気で選んでしまうと、理由を聞かれたときに説明できません。

大切なのは、地図記号を一つずつ探すことではありません。まず縮尺・等高線・川から地形を読み、そのあとで土地利用・地図記号を設問と結びつけます。

1. 縮尺
2. 等高線
3. 川
4. 土地利用
5. 地図記号

すべての情報を同時に見ようとせず、先に地形を読み、設問に必要な土地利用や記号だけを確認します。

この記事で確認すること

  • 地形図を見る順番
  • 谷・尾根・傾斜の考え方
  • 川の向きと土地利用の読み方
  • 縮尺の基本的な計算例
  • 答えの根拠を一文にする方法

地形図で最初に見るところ

基本確認

最初から地図記号を一つずつ探すと、設問に必要のない情報にも時間を使ってしまいます。まず図全体を見て、縮尺・等高線・川から地域の地形をつかみます。

見る項目 確認すること 判断につながること
縮尺 地図上の長さが実際にはどれくらいか 距離や地域の広がりを考える
等高線 間隔、曲がり方、標高の変化 傾斜、谷、尾根、平地を考える
標高の変化、谷との関係、合流地点 上流・下流や低い場所を確認する
土地利用 田、畑、果樹園、市街地、森林 平地・斜面・水との関係を考える
地図記号 学校、神社、寺院、工場、役所など 設問で問われる施設や地域の特徴を確認する

設問を先に読むことも大切です

距離を問われているなら縮尺、傾斜を問われているなら等高線、施設の位置を問われているなら地図記号を重点的に見ます。見る順番を決めたうえで、設問に必要な項目へ時間を使います。

地形図のどこでつまずいているか

チェックリスト

当てはまる項目を確認すると、次に見直すべき内容を判断しやすくなります。

  • 地図記号を一つずつ確認して時間が足りなくなる
  • 等高線を見ても、傾斜や高低を説明できない
  • 川の上流と下流を標高から判断していない
  • 集落がその場所にある理由を説明できない
  • 問題によって見る場所が変わってしまう
  • 選択肢を消した理由を言葉にできない

つまずきに合わせて次の確認先を選ぶ

解き直しても同じ見落としをする場合

間違えた問題と答えだけでなく、見落とした等高線や土地利用を記録すると、次の問題で確認する場所が明確になります。

中学受験社会ノートの作り方と復習整理法を確認する

説明を読んでも問題図で判断できない場合

実際の問題を使って、等高線・縮尺・土地利用を順に確認する練習が必要です。

地形図の読み取りを扱う単発講座の内容を確認する

よくある原因と見直し方

原因別確認

地形図の情報をすべて読もうとする
  • 状態:設問に関係しない記号まで確認し、時間が足りなくなる
  • 原因:先に設問の条件を整理せず、図全体を細かく読んでいる
  • 見直し:設問を確認したうえで縮尺を見て、図全体を読む問題か、一部を詳しく見る問題かを判断する
等高線が模様に見えている
  • 状態:線を追っているが、谷・尾根や傾斜を判断できない
  • 原因:等高線の間隔や標高を見ず、形だけを眺めている
  • 見直し:線がこみ合う場所は傾斜が急、間隔が広い場所は傾斜が緩やかと考え、川や標高の数字も合わせて確認する
集落や交通を一般知識だけで考える
  • 状態:「集落は川の近く」などの知識だけで選択肢を決める
  • 原因:平地、傾斜、水、交通の条件を図から確認していない
  • 見直し:地形、川、交通、土地利用の順に理由をつなぎ、図にある情報だけで説明できるかを確認する

谷・尾根・縮尺・川の向きを具体例で確認する

読み取り例

等高線の間隔から傾斜を判断する

等高線は、同じ高さの地点を結んだ線です。隣り合う等高線の間隔が狭い場所では、短い水平距離の間に高さが大きく変わるため、傾斜が急になります。間隔が広い場所は、高さの変化が緩やかです。

判断の言い方

「東側は等高線の間隔が狭いため、西側よりも傾斜が急である」のように、見た情報と判断を一文でつなぎます。

谷と尾根は川と標高を合わせて見る

谷と尾根は、等高線の曲がり方だけを暗記すると取り違えやすくなります。まず川が通る低い場所を確認し、周囲の標高がどちらへ高くなるかを見ます。川が通り、両側が高くなっている場所は谷です。尾根は、山地の高い部分が低い方へ張り出している場所です。

確認する順番

  1. 川が描かれている場所を探す
  2. 周囲の標高を確認する
  3. 川の両側が高くなっているかを見る
  4. 高い部分が低地側へ続く場所を尾根として確認する

川は標高の高い方から低い方へ流れる

川の流れる向きは、川の線だけではなく、川沿いの標高を比べて判断します。上流側ほど標高が高く、下流側ほど低くなります。支流が合流する場所では、合流後の川がより低い方へ続いているかも確認します。

2万5千分の1地形図の縮尺計算

2万5千分の1地形図では、地図上の1cmが実際の2万5千cmに当たります。

25,000cm ÷ 100 = 250m

したがって、地図上の1cmは実際の250mです。地図上で4cmなら、250m × 4 = 1,000mとなり、実際の距離は1kmです。

道路や川が曲がっている場合は、問題文で直線距離を求めるのか、経路に沿った距離を求めるのかも確認します。

地形図の読み方を身につける3段階

学習の進め方

1
地形を大きくつかむ
  • 縮尺で地域の広がりを確認する
  • 等高線で高低と傾斜を見る
  • 川で谷と低い場所を確かめる
2
人の暮らしと結びつける
  • 田・畑・果樹園と地形を見る
  • 集落が平地や交通路とどう結びつくか考える
  • 道路が谷沿いか、尾根を越えるかを確認する
3
根拠を一文にする
  • 図から読み取った事実を書く
  • その事実から分かることを書く
  • 選択肢と一致するか確認する
読み取った情報を答えの根拠に変える例
図から読む情報 考えられること 根拠の言い方
等高線の間隔が広い 傾斜が緩やかである 等高線の間隔が広いため、比較的平らな土地である
川沿いに低い土地が続く 谷が形成されている 川が流れ、周囲より標高が低いため、谷に当たる
平らな土地に田が広がる 水を利用しやすい土地である 平地に田がまとまっているため、水田として利用されている
道路が谷沿いに続く 急な高低差を避けている 道路が等高線を何本も横切らず、谷沿いに続いている
集落が川より少し高い場所にある 水を利用しながら低地を避けている可能性がある 川に近く、周囲より少し高い平地に集落がある

ミニ問題で読み方を確認する

理解度確認

問題1

地図上の距離が3cmで、縮尺が2万5千分の1の場合、実際の距離は何mですか。

答えと考え方を見る

答え:750m

2万5千分の1地形図では、地図上の1cmが実際の250mです。250m × 3 = 750mと計算します。

問題2

地形図の東側は等高線の間隔が狭く、西側は広くなっています。傾斜が急なのはどちらですか。

答えと考え方を見る

答え:東側

等高線の間隔が狭い場所ほど、短い距離で標高が大きく変化するため、傾斜が急です。

問題3

川沿いの地点Aが標高120m、地点Bが標高80mの場合、川はどちらからどちらへ流れると考えられますか。

答えと考え方を見る

答え:地点Aから地点B

川は標高の高い方から低い方へ流れるため、標高120mの地点Aから標高80mの地点Bへ流れると判断します。

答えだけでなく、見た場所も残す

答えが合っていても理由を説明できなかった場合は、「等高線の間隔を見た」「標高の数字を比べた」のように、判断に使った場所を一文で書きます。答えと根拠を分けて残すと、別の地形図でも同じ考え方を使いやすくなります。

よくある誤答と直し方

問題別確認

誤答1:集落は川のすぐそばにあると考える

原因:川との距離だけを見て、標高や平地の広がりを確認していない。

直し方:等高線を見て、川に近くても低すぎない平らな場所かを確認します。

誤答2:道路は近い経路を通ると考える

原因:傾斜を見ず、道路の線だけを追っている。

直し方:谷沿いに進んでいるか、等高線を何本も横切っているかを確認します。

誤答3:谷と尾根を取り違える

原因:等高線の曲がり方だけで判断し、川や標高を見ていない。

直し方:先に川が通る低い場所を谷として確認し、周囲の高い部分との違いを見ます。

誤答4:計算結果の単位を間違える

原因:cm、m、kmを途中で混在させている。

直し方:最初に地図上の1cmが実際の何mかへ直してから計算します。

家庭での練習方法

家庭学習

1回15分で行う場合
  • 最初の3分:縮尺・等高線・川を言葉にする
  • 次の8分:土地利用・地図記号を設問と合わせる
  • 最後の4分:答えの根拠を一文でまとめる
ノートに残すこと
  • 見落とした情報
  • 判断を間違えた理由
  • 正しい答えの根拠
  • 次に最初に確認する場所

地名や地理用語の書き間違いも多い場合

地形図の読み取りとは別に、記述で使う地名や社会用語の漢字も分けて確認します。

中学受験社会の間違えやすい漢字を確認する

問題演習で地形図を確認したい場合

単元別確認

読み方を理解していても、問題図を前にすると谷・尾根や縮尺の判断に迷う場合は、実際の問題を使った確認が必要です。

地形図の読み取りだけを扱いたい場合は、地形図の読み取り問題を扱う中学受験社会単発講座で、等高線・縮尺・土地利用を問題ごとに確認できます。

等高線の判断に迷う

谷・尾根・傾斜を、問題図の中で確認したい場合。

縮尺計算に時間がかかる

単位をそろえ、地図上の距離から実際の距離へ直す練習が必要な場合。

記述の根拠が弱い

地形・川・交通・土地利用をつなげて説明する練習が必要な場合。

地形図の読み方に関するFAQ

よくある質問

地図記号は全部覚えるべきですか?
基本的な地図記号は覚える必要があります。ただし、問題を解くときにすべての記号を最初から探す必要はありません。縮尺・等高線・川・土地利用を見たうえで、設問に関係する記号を確認します。
谷と尾根は等高線の曲がる向きだけで見分けられますか?
曲がり方だけで覚えると、図の向きが変わったときに取り違えやすくなります。川が通る低い場所、周囲の標高、等高線の曲がり方を合わせて判断します。
川の流れる向きはどう判断しますか?
川沿いの標高を比較します。川は標高の高い方から低い方へ流れます。標高の数字がない場合は、等高線や谷の形、支流の合流後に川が続く方向も確認します。
2万5千分の1地形図では、地図上の1cmは実際の何mですか?
地図上の1cmは実際の25,000cmです。25,000cmをmへ直すと250mになるため、地図上の1cmは実際の250mです。
2万5千分の1と5万分の1では何が違いますか?
2万5千分の1地形図では、地図上の1cmが実際の250mです。5万分の1地形図では1cmが実際の500mです。同じ大きさの紙面なら、5万分の1の方が広い範囲を表します。
田・畑・果樹園は地形とどう結びつけますか?
地図記号だけで判断せず、等高線や川との位置関係を見ます。田がまとまる場所では平地や水との関係を、畑や果樹園では平地か斜面かを確認し、図から読み取れる条件を答えの根拠にします。

コラム

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